Matsubara工房という屋号で特注品対応をはじめました。でも職業欄は農業ですので農業ネタもあります。
中国製TIG溶接機
2015-02-17 Tue 22:35
農機具の修理や望遠鏡パーツで溶接が必要な時が有ります。今までは小型の交流アーク溶接機を使っていました。でも、交流アーク式のため薄板が頑張って1.6mm厚ぐらいまでしか綺麗にできません。そこで、国産の直流アーク溶接機の中古できれば交直TIG溶接機の出物がオークションで出ないかこの半年ウオッチしていました。

交直TIGはアルミ溶接が可能となるのですが中古でも20万くらいまで競り上がります。かといって安い出物はジャンク品扱かトーチが無かったりと落札するにはリスクが高くて入札できません。直流TIGも程度の良いのは10万以下はなくTIGで使う場合のアルゴンガスのランニングコストもバカになりません。

鉄系を出来ればOKと仕様を落としノンガス仕様の半自動溶接機でウォッチするも国産一流メーカー製の中古機はやはり高く2番手グループの新品でも仕様によりますが6~7万円はします。そこで、オークションに多数出品されている中国製の溶接機をダメ元で良いと思い落札してみました。

TIG荷姿 ちゃんと梱包箱で送られてきました。

TIG開梱 TIG開梱2 開梱すると英語のマニュアルがあります。

このマニュアルに期待はしていませんでしたが初めて溶接する人には「これで・・・」というレベルでしょうか

TIG購入品一式 購入した商品の全部です。

購入したのはインバータータイプの直流TIG溶接機で手溶接(溶棒を使ったアーク溶接)とアルゴンガスを使う直流TIGの両方が出来るタイプです。電源はAC220V(仕様は220±15%)でした。3相動力線から単相200Vで使っています。一応溶接面とワイヤブラシも付いていました。自動面が無いと両手が使えないのでTIGは無理だと思うのですが・・・手溶接では活用出来ます。

手前の青いバッグの中にTIGのトーチ一式が入っています。TIG溶接をするのでしたら別途、充填済のアルゴンガスボンベとアルゴン用のレギュレータが要ります。私としては直流アーク溶接を使いたかったので当面は使う予定なしです。

TIG_ 内部 上カバーを外し内部を見てみました。

TIG内部_左側面 TIG内部_上面 TIG内部_右側面

左側面、上面、右側面です。基板はFR-4のスルーホールですから文句なしです。制御系は面実装の別モジュールにしています。多分他機種との共通パーツ化だと思います。大電流が流れるところはパターンを太くし半田を盛って導体抵抗を小さくしています。200Aの大電流を扱うのに極太の電線の引き回しをしないで実現していますので設計も思想も上手いです(実力は判りませんが)

パワー素子の放熱はヒートシンクにサーコン(熱伝熱シート)と思しきに加えシリコーングリスも塗布していますので合理的なやり方です。コネクタ、ネジ類は赤マーキングで仮固定されています。さらに基板全体を防湿コーティングしています。日本で作ったら幾らになるのだろう・・・

TIG素子 パワー素子も中国製?

ヒートシンクの押さえ金具を取り外してインバーターのパワー素子が何処のメーカーなのか確認してみました。なんと富士電機製のパワーMOS-FETでした。国内では幾らか判りませんがアリババで検索したら1USドル程度でした。久々に富士電機のデバイスを見ました。

何気に内部を見てきずいた事が・・・・・何処にもCPUが居ません。
このインバータ溶接機は簡単なハードロジック回路こそありますがアナログ回路の塊です。これは凄い事です。マイコンの良いのは色々な条件設定と例外処理が簡単に出来るところである意味誤魔化しが出来ます。純アナログ回路で200Aを制御するのは簡単ではありません。中国製は安かろう悪かろうという感じですが量産品として大量生産していることを考えると機能面は別にして凄い技術です。国内の40代より若い技術者では多分このような製品を設計できるスキルを持った人は殆ど居ないのではと思います。国産では差別化で機能を盛り込みますからマイコンなしでなどこの20年作っていないと思います。

TIG_上ケース 上ケースです。

ケースのトメネジ穴が○のバカ穴でなく小判穴になっていました。これにより本体とカバーの隙間のバラツキをキャンセルできます。中国製も細かいところまで気が回るようになってきたのでしょうか。


肝心の溶接結果ですがφ1.6の溶棒で40Aとφ3.2の溶棒で130Aにて軟鉄で手溶接してみました。何の問題もなく上手く溶接できました。交流溶接機の電源周波数の「ジー」というビート感とはちがい直流アーク溶接の吸い込まれるようなシットリ感があります。落札価格+送料+振込手数料もろもろで2万5千円でお釣りがきました。あとは何処まで壊れずに動いてくれるかです。

スポンサーサイト
別窓 | 工具・治具類 | コメント:0 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<オークションでの掘出物 | 農家の裏庭で作る天体望遠鏡 | あれから一年>>
コメント:
∧top | under∨
コメントの投稿

管理者だけに閲覧

この記事のトラックバック:
トラックバック URL

FC2ブログユーザー専用トラックバック URL
∧top | under∨
| 農家の裏庭で作る天体望遠鏡 |