Matsubara工房という屋号で特注品対応をはじめました。でも職業欄は農業ですので農業ネタもあります。
ナローバンドフィルター
2015-05-12 Tue 21:32
新月期にモータードライブユニットのテストも兼ねて遠征撮影に行っていますがなかなか思うような絵が撮れません。大きな要因としては光学系のスケアリングが出ていないこととフラット補正を行っていない事ですが自助努力ではどうにもならない問題として明るい星の周辺に出るゴーストがあります。
sh2-27-Ha_30m_ps.jpg

先月の新月期に八ヶ岳八千穂高原(レストハウスふるさと駐車場)にて撮影したへびつかい座にあるシャープネスカタログ sh2-27ですが暗黒帯を出そうとすると明るい星の周辺方向にゴーストが出てきます。右下は土星ですがフォトショップでレタッチするには辛いレベルのゴースト像です。また、右上の明るい星にもゴーストが出ています。生画像でみると星の明るさに応じて大なり小なりでています。

知人に相談したところ原因は使っているナローバンドフィルターだろうとの事です。
使用したフィルターは国際光器扱のバーダーの半波値=7nmのHaフィルターです。知人の話では解決出来るのはAstrodon製のフィルターしかないとの事です。バーダーが悪いのではなくAstrodon意外のメーカーは多少の差こそあれゴーストが出るそうです。また、Astrodonでも旧タイプはやはりダメとのことです。

冷却CCDカメラがFLI製のML-16803ですのでフィルターはφ50でなく50角です。LRGBフィルターはAstrodonで揃えたのですがナローバンドフィルターはAstrodon製は高価なのと一年ほど前はAstrodon側の事情で在庫がなく納期が不定でしたので練習の意味も兼ねてバダー製を購入しました。実際にいろいろ撮影して『なんでだろう?』と思っていました。当然ですが販売店の謳い文句は「最高級フィルター」で欠点はカタログにはありません。ナローバンド撮影の練習は出来たので良いのですが撮影アングルを考えたり後処理でゴーストを消したりをズーットするかと思うと考えてしまいました。


手持ちのバーダー製 Ha、SⅡ、OⅢの3種類全部Astrodonに更新するのは資金面で辛いので一番面白いHaのフィルターをAstrodonに更新しようと決め50角で半波値=3nm品を購入することにしました。国内ディーラーでは在庫も無いですし価格も税込約21万円でしたので海外ディーラーをあたると米国では$1250です。送料がディーラーにより違いますがその方面に詳し知人に相談したとこと在庫もあるしOPT社を勧められたのでOPT社にネット注文しました。

注文して1週間程で手元に来ました。因みに関税は無税ですが消費税が現地価格の60%に6%の税率で課税され6,800円を支払いました(OPT社はUPSで送ってきたので国内はヤマト運輸が配送し受領時に現金で支払いました)

荷姿フィルター 一枚ですが丁寧に梱包されていました。

Haフィルタ インボイスとフィルターですバーダーと色が違います


自宅にてテスト撮影してみました。
撮影日がほぼ満月でしたのでsh2-27は月に近い事もあり違うエリアでHa領域と明るい星があるところに変更しました。
NGC7000_250mmF8_Ha100min.jpg
Mamiya 67用レンズとFLIフィルターフォイールの自作接続アダプターのスケアリングを再調整しました。今までも何回か調整し直しているのですが結果が果々しくないので今回は調整方法を変えてみました。スケアリングの影響の出やすい焦点距離=250mmで撮影した結果、片ボケも見られませんのでスケアリングは改善されているようです。

撮影日時 2015/05/06 0:33~2:15  自宅にて
カメラ:FLI ML-16803 (-35℃)
フィルター:Astrodon Tru-Balance Ha (3nm)
レンズ :Mamiya  SEKOR Z 250mm/F4.5 APO (F8に絞る)
赤道儀 :JP (NS-5000 ベルトドライブ仕様試作品)
ガイド :5cm/200mm MEADE DSI Pro. (PHD2)

露出時間:20分x2,30分x2 4枚をコンポジット(合計100分)
SI7、PS CS6で処理

北アメリカ星雲の右上にあるのが一等星のデネブです。カメラレンズですのでF8に絞っていますので絞環の回折像が出ていますがゴーストは出ていません。Astrodonは高いですが見合った価値があります。

満月の夜に自宅で肉眼で3等星程度しか見えない空でナローバンドフィルターで総露出時間100分の撮影が出来る事に何より驚きました。半波値=3nmは凄いです。

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