Matsubara工房という屋号で特注品対応をはじめました。でも職業欄は農業ですので農業ネタもあります。
JP赤道儀ウォームギア軸受のベアリング化
2016-02-03 Wed 23:38
撮影システムの再構築として次の項目で進めています。

①JP赤道儀の水平回転ユニットの製作。
②ナローバンドフィルターの更新。
③フローライト鏡筒の入手。
④ガイド鏡の再検討。
⑤ウォームギア軸受けのベアリング化
⑥極軸望遠鏡スケールパターンの更新。

今回はウォームギア軸受けベアリング化です。

①オリジナルメタル軸受_Assy オリジナルのメタル軸受のウォームギアユニットです

②オリジナルメタル軸受_分解 ウォームギアユニットを分解したところです

続いてベアリング化したウォームギアユニットです。
③ベアリン化_Assy 外観はさほど変わりません

④ベアリン化_分解 分解したたところです。スラストボールベアリングが良く見えます


上の2枚の写真で上が赤経軸、下が赤緯軸です。
赤道儀に組込まれている時は大きさの違いに気づくことは少ないと思いますが取り外して並べてみると赤経軸のほうが一回り大きいです。この大きさのさが実は軸受けのベアリング化の大きなハードルとなりました。

ところで軸受けをメタル軸受けからベアリングに替えるとどんなメリットがあるかというと
 ①ガイド精度が向上します。   
 ②外気温の変化の影響を受けにくくなります。
 ③高速導入が安定しステッピングモーターの脱調マージンが向上します。

①の要因ですが軸受けメタルはウォームホイールとウォームギアの与圧の掛け具合でグリース潤滑が厳しくなりフリクションが増大する場合があります。赤緯軸ではガイド時にほぼ同一箇所(=微小範囲)で反転動作を繰り返す為、フリクションが増えレスポンスが低下しガイド精度の低下となる場合があります。

ベアリング化キットではラジアル方向のニードルベアリング化だけでなくスラスト方向にもスラストボールベアリングを組込んでいますので赤道儀の姿勢変化によるスラスト荷重の変化でも安定してウォームギアが回転出来ます。ベルトドライブ仕様と組み合わせて頂くと低バックラッシュ化と併せて更なるガイド精度の向上が期待できます。また、ナローバンドフィルターを用いた長時間露光でも安定動作しますので成功確率が上がります。

②の外気温の変化の影響ですがJ/JP/NJP赤道儀では本体がアルミで赤経軸のウォームホイールが砲金の為、材料の線膨張の違いでウォームフォイールとウォームギアの間隔が変ります。経験値としてウォームの当たり調整時の温度から10℃低下するとフリクションの増大等の悪影響が顕在化してくるようです。

温度変化は夏場と冬場の季節要因による温度変化もありますが市街地から高地への遠征や夜間の冷え込み等でも起こりフリクションの増大によりステッピングモーターの脱調等の不具合が発生します。ベアリング化する事により与圧変化に対するフリクションの変化が少ないので温度変化に強くなります。

③メタル軸受けはグリース潤滑で低速域での使用を前提にしていますので高速で回転させるのは得意でありません一方ベアリングは~10000rpmまでは問題ありません。高速回転時のフリクションも安定していますので脱調等のマージンが向上します。

赤道儀への組込状況です。
⑤RA装着 RA ⑥DEC装着 DEC

ベアリング化しても見た目は殆どかわりません。実は変わらないようにするための部品の選定と構造設計が結構大変でした。特に赤緯軸側はメタル軸受けの外径がM20(赤経はM25)でしたので収まるニードルベアリングがなかなか見つからずに苦労しました。また、スラストボールベアリングの厚さが思った以上に厚かったので手こずりました。

RA_Assy_201602032023497b6.jpgRA  RA_Assy.jpgDEC

こんな物も作りました。
⑦専用ピンレンチ ピンレンチ

軸受をねじ込むのに市販では使えそうな物が無かったので仕方なく自作しました。柄の材質はSUS304の平鋼でピンを打込んでいます。ピンレンチを自作する事にしたのでベアリング化した軸受けの設計(ピン間隔、太さ)も最適値で楽になりました。
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2016-03-13 Sun 17:28 | #[ 内容変更]
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