Matsubara工房という屋号で特注品対応をはじめました。でも職業欄は農業ですので農業ネタもあります。
ウォームホイールの摺り合わせ
2016-05-12 Thu 19:31
赤道儀を使って行くとウォームホイールを全周均一に使うことは難しく良く使うところはスリ減る偏摩耗がおきます。

公共の天文台などは昔は学芸員が専属でいたので3か月に一回程度90度くらいづつ使うところを替えるメンテナンスをしていたそうですが自動導入装置の普及や予算の制約で学芸員が削減されそういったメンテンスも疎かになり終には自動導入がメカトラブルで上手く行かなくなって修理依頼が来ると星祭りで某メーカーの技術者の方が嘆いていました。そうなるとウォームフォイールの再作となりかなりの金額になってしまうとの事です。

ウォームギア軸受けをベアリング化するとメタル軸受けに比べ停止状態から回りだすのに必要なトルクが小さくなります。手で回して感覚的には掴んでいましたが数値管理が出来ないか考えたところトルクドライバーのトルク設定リミットを緩めておくとピークトルクが置針状態となり測れることが判りました。J/JP/NJPは何れもウォームギア軸径はφ9ですのでトルクドライバーとウォームギア軸を繋ぐアタッチメントを作り測ってみました。

回しトルクの測定 トルクドライバーを活用して回り出しトルクを測定

数値で測れるようになるとウォームフォイールとウォームギアの与圧によるウォームギアの回しトルクも同様に計れるようになりバックラッシュが少なくて回しトルクも適度な範囲で抑えられている与圧を捜せるようになりました。ウォームを全周この方法で測ると編摩耗により大きなバラツキがある事が判り高精度ガイドを実現する上では取り除きたい要因である事を再認識しました。

RA_ウォームホイール研磨前 摺り合わせ研磨前

摺り合わせ研磨作業をし易くする為、赤道儀を一度分解しウォームホイールの保護カバーを外して再組立てしています。オリジナルのグリースが見えます。

RA_ウォームホイール研磨中 摺り合わせ研磨中

研磨剤を塗布し電気ドリルでウォームギア軸を回します。ベアリング化されていますので高速回転(ベアリング仕様は14000rpm)でも問題ありません。純正のメタル軸受けでこれをやるとグリース切れによる焼付きが起こる可能性が高いので自己責任とは言えやらないほうがいいです。

ウォームギア軸はCW、CCW両方向で回します。ほんの少し与圧を高め摺り合わせする事を数回繰り返せば全周で回転トルク斑の無いようになります。摺り合わせ研磨が終わったら再度全分解をし各パーツを洗浄します。この洗浄をシッカリやらないとベアリングなどに残った研磨剤が紛れ込む可能性がありますので大事です。

ウォームギア軸の回転に必要なトルクの実測値の一例を示すと
 DEC軸 メタル軸受(0.3Nm) → ベアリング化(0.06Nm)
 RA軸  メタル軸受(0.2Nm) → ベアリング化(0.05Nm)

大幅に低減していることが判ります。因みにステッピングモーターのトルク(静止トルクです)は1.5 Nm程ありますが実際には1Nm程度と考えています。ただ、赤道儀側の負荷が重いと回り出すレスポンスが遅れ気味になりますのでガイド精度の低下となって出ますのでポイントと考えます。
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