Matsubara工房という屋号で特注品対応をはじめました。でも職業欄は農業ですので農業ネタもあります。
JP赤道儀 ハンドル装着
2016-12-11 Sun 10:29
JP赤道儀のオーバーホールの依頼を受けたのですが「なるほど」と思う依頼内容がありました。
一般的な分解・洗浄・グリース交換に加えウォームギア軸受けのフルベアリング化とウォームホイールのラップ研磨の依頼に加え赤道儀本体に取手を取付けて欲しいとのご要望がありました。

長年使っているJP赤道儀も加齢と伴に取扱うのが大変になってきて、その一因が赤道儀が持ち難いからだと思うようになられたそうです。確かに重いのに手掛かりになるような所がなく扱易いとはいえません。さらに遠征する時に入れる箱から取出す時は本当に持ち難いというのは同感です。

お客様からは赤経体(=本体)の左右のクビレ部分を活用してハンドルを取付け出来ないか?とのご提案でしたがハンドルをネジ止めしようとするところはベアリングホルダー部分ですのでタップを立てるには芳しくない箇所でした。内部構造を考慮し何か良い方法はないかとホームセンターを探し回ったところ電気工事などの職人さんが腰ベルトに工具袋などを吊り下げる用途のカラビナが目に留まりました。最大荷重の保証はありませんがカラビナの太さは10mmほどありベースプレートなどもカシメ加工で見るからに強そうです。

カラビナは左右90°に倒せますので運搬箱から取出す時にも使い易いですしなにより手の4指(親指以外全部で掌まで)全てが掛かる幅を持っているサイズですので力が入れやすいです。JP赤道儀への装着を検討してみました。

検討図面

JP赤道儀の赤経体の上面は内部に干渉物も無く持つときの手掛かりの場所としても良いです。ただ、取付けるには半径50mmの曲面とカラビナ下面の凸凹を上手く納めるアダプタ金具が必要になります。さらに、重いものを持ち上げますので強度も求められます。カラビナは不要な部分は切り落としJP赤道儀へはM4のステンレスCapボルト6本で組付ける事にしました。

アダプタ金具のR50の曲面はフライス盤でボーリングヘッドを使って加工しました。

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ワークの保持強度も考え一度の切削深さは1mmで行いました。材質に切削性の良いA2017を使いましたので軽快に削る事が出来ました。

①ハンドルベース金具 ②ハンドルベース金具_下面アダプタ金具
左がカラビナ取付面の逃げ加工で右がJP赤道儀取付面のR50曲面です。カラビナの逃げ加工はカシメの頭を逃げたりスプリングの稼働範囲を逃げたり高さを合わせたりと条件をクリアして行ったら思った以上に面倒くさい形状になりました。

⑦JP_本体にタップ加工 JP赤道儀タップ加工

⑧ベース金具セット アダプタ金具を乗せ

⑨カラビナ取付 カラビナと伴にM4ボルトで締付固定

M4のCapボルトは低頭タイプを使って邪魔にならない感じに仕上げています。
⑩カラビナ奥に倒す ⑪カラビナ手前に倒す
カラビナを奥側(左画像)と手前(右画像)に倒したところです。干渉もなく赤経体のクビレ部があるのでカラビナへの指掛かりも良好です。

③ハンドル取付 赤道儀組立後

オーバーホールの終た各パーツを組付け赤道儀として組立た時の写真です。カラビナの大きさに逞しさが感じられませんか?実際の取扱性ですが右手でカラビナを持ち左手で赤緯体のウェイト軸取付部を持つとバランスも良く重さも軽くなったように感じます。カラビナ装着はコストはそれなりに掛かってしまいますがオーバーホールのご依頼と同時にご依頼頂ければ対応可能です。当工房を訪ねてきて頂いたお客様が製作途中の物をみて「良い、僕のもやってもらおうかな」と言われた時に意外と需要があるのかなと思た次第です。若い時に重さも苦にせず買ったJ/JP/NJP赤道儀が近頃重くてどうしようかなと悩んでいる方、お問い合わせ頂ければ多少なりともお手伝い出来るかと思います。


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2016-12-18 Sun 13:05 | #[ 内容変更]
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