Matsubara工房という屋号で特注品対応をはじめました。でも職業欄は農業ですので農業ネタもあります。
ジャンク品のDMM
2017-02-25 Sat 01:50
アナログ針式のHIOKIのテスターからハンドヘルドのマルチメーターになって久しくなります。
30年程前のことですが当時勤めていた電子部品メーカーで生産技術を担当し社内向けの電気特性検査器などを開発していました。アナログからデジタルに変わる過渡期で一筋縄でいかない事例がありました。

電動工具のスピード可変スイッチの心臓部のモジュール製品の性能検査でスイッチの移動量(=電気ドリルのスイッチの指掛け時の握り量)に応じてモーターをドライブする電圧が変化します。AC100Vの交流をトライアックを使った位相制御で電力調整しますので波形が歪波となります。お客様からの製品仕様では動作原理が同じ横河の可動鉄片形メーターの0.5級で製品規格が規定されていました。

アナログのミラー付の大きなメーターを目視で読むので良否判断を作業者がするのでミスも少なからずあったので自動判定化の要望がありました。デジタルマルチメーターで読んでパソコンで自動判定すれば簡単と思ったのですが実際に可動鉄片形メーターとデジタルマルチメーターの値を比較すると誤差や機差の範疇から大きく外れるほど測定値が違いました。

波形歪が原因と直ぐに判ったのですがタケダ理研(当時の社名で書きます)製やヒューレット・パッカード製の100万以上する高精度のマルチメーターで測った値が20~30%もアナログメーターと違うのには驚くとともに困ってしまいました。その時に良い結果だったのが校正器で有名なJohn Fluke MFG. CO., INC.(現FULKE)の普及版のマルチメーターでAC電圧の測定方式が真の実効値方式でした。

数年したらフルークの営業が新製品の売りこみに来ました。デジタルハンディDMM(=デジタルテスター)で従来にないコンセプトの製品で現場で使って壊れない事をコンセプトに開発したとの事でした。米国本社からの指示で客先でデモンストレーションをしてアピールしなさいと指示があるそうで1m程の高さから床に落下させたり足で踏んだりとやったのには驚きました。

余談が長くなってしまいましたが長らく使っているFULKE 77と85が流石にくたびれてきたので更新しようと実績もありお気に入りのFULKE製の中古をヤフオクで探しました。
ヤフオク商品説明 ヤフオク商品説明

ジャンク品ですので何処に問題があるのかと見てみましたが特にないようです。校正器(TR6150、6120)で直流電圧/電流の確認では確度も問題ありませんでした。使い始めて数日で異変に気付きました。導通チェックをしようと始業点検のリード線ショートで導通がありません。リード線の根本あたりを触ると導通が取れます。再現性もあるので(+)リード線の断線と判断しリード線の被覆を剥がし断線箇所を捜しましたが見つかりません。

FULKE 85でテストするとリード線はOKでした。購入したFULKE 187に問題がありそうです。リード端子の半田付けでも切れたかなとおもい分解したところ端子台の電極が破断していました。リード線の挿抜により応力が入り金属疲労を起こしたようです。電気的な接続を試みたのですがイマイチなので部品がないか捜してみました。

ヤフオクとか国内では見つかりませんでした。米国ならあるかもと思いebayで探すとありました。
ebay.jpg

リペアパーツの$26はリーズナブルですが送料の$22は仕方ない価格です。オーダーして翌日には発送されたのでUPSで直ぐに来るのかと思ったら3週間ほど掛かりました。時間は掛かるけどリーズナブルなタイプのようです。
荷姿1 荷姿2

開梱したらこんなでした
中身1
端子台の他にワニ口クリップとかが入っていました。オマケのようです。

新旧部品 新旧の端子
DMM基板の新旧の端子台の記念写真を撮ってみました。下の端子台の一番右側のリードが欠落しているのが判るかと思います。当たり前ですが同じ物のようです。上下で端子台の向きが逆なのは方向を合せ忘れただけです。

交換後 端子台交換後
端子台を半田付けし再組立てして修理完了です。
現行品の一つ前のモデルですが機能は充分ですし操作性も良いです。一番嬉しかったのは電池が006Pから単三4本になった事です。

パソコンにしろ今回のような測定器にしろ自分でメンテナンス出来そうでしたらebayで一度部品検索してみるのも手だなと思った出来事でした。
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